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アタシはなにがなんだか、頭がこんがらがってきた。
アタシと湯本さんはソッと湯本さんの部屋を出て、アタシの部屋に行った。
ただし、湯本さんは少し足元がおぼつかない。
酔ったふりをしてるのではなく、実際に相当酔っ払ってる様子だった。
「大丈夫…湯本さん?…」
と、アタシの部屋に入って、真っ先にアタシが発した言葉はそれだった。
「…大丈夫よ…ちょっと水を飲んでくる…」
湯本さんは蛇口から水をゴクゴク飲む。
「…太田さんがスパイだったのね?…」
と、アタシ。
湯本さんは黙ってうなずく。
「…湯本さんはそれを知ってた?…」
湯本さんは、これも黙ってうなずく。
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