2 非日常への扉

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ここは・・・? 視力が回復すると、俺は木造の部屋に立っていた。 机、椅子、ベッド、タンス。 いかにも生活感溢れる部屋だ。 窓があり、外を眺めるとどうやらここは2階らしい。 そして場所は・・・ 「森?」 ふと机に目をやると黒い封筒が置いてあった。 中には手紙があった。 【幸村公平殿 ようこそデザイアゲームへ。 参加費であるあなたの"命"、確かに受け取りました。 是非このゲームに勝利して命、そしてあなたのデザイア(欲望)を手に入れて下さい。 まずは1階、リビングへお越し下さい。 ご健闘をお祈り致します。】 ・・・純平は負けたら死ぬって言ってたよな。 もう死んでんじゃん。 正しくは勝ったら生き返る、か。 取り敢えず部屋を出よう。 廊下へ出ると俺のいた部屋の他に2つ部屋があった。 あとは1階に降りる階段のみ。 リビングへ行くと中は思ったよりも豪華だった。 アンティークの置物に古書、如何にも高そうな絵画、暖炉。 「やっと揃ったわね。」 声のする方を見ると女が現れた。 そしてよく見るとソファにはメガネを掛けた華奢な男が座っている。 「誰だ、お前ら。」
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