2 非日常への扉

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「手分けしてターゲットを探すぞ。2人は見つけ次第大声で俺を呼べ。」 「何よ、偉そうに。手柄を独り占めする気?」 生意気な女だ。 こーゆータイプが1番苦手だ。 「チーム戦なんだから誰が倒しても同じだろう。別にお前がやってもいいんだぞ。出来るならな。」 「私だって死を覚悟してここに来たの!やってやるわよ!」 ヒールを履いて、スカート姿の美香はズカズカと森の中へ歩いて消えていった。 「僕は君を呼ぶよ。その方が確実に勝てる確率が上がるからね。」 妙に幸村に信用を置いている田中は美香と反対方向へと歩いて行った。 幸村は軽く溜息をついた。 なんでチーム戦なんて面倒くさいシステムにしたのだろう。 デザイアゲームの運営を恨みながら2人と違う方向へ歩いて行った。 歩いても歩いても景色は変わらない。 この世界は森だけなのか? ターゲットの正体も居場所もわからないままただひたすら歩いた。 幸村公平。 奴と同じチームになれたのは幸運だ。 美香とかいう女を見たときは不安だったが、幸村1人でクリアしてくれるだろう。 そしてどんな手を使ってでも勝ち残って手に入れてやる、デザイアを!
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