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「お前、変わったな。友達減ったろ。」
「う、うるさいな!こーちゃん程ではないだろ!」
狼狽えた純平は一瞬、しまった!という顔をした。
俺が友達いないことを悩んでるとでも思っているのだろうか。
「まあとにかくそのゲームがあるとして、どんな欲望も叶えてくれるって、限度はないのか?」
純平はよくぞ聞いてくれたと言わんばかりにニヤリと笑った。
「限度はない。人の心を操ることも、人を生き返らすことだってできる。神になることだって出来るのかもね。だからこそ死というリスクは相応しいんだ。」
「・・・。」
「・・・。」
「フッ。」
「鼻で笑ったな!」
俺は席を立ち上がって喚く純平を尻目に教室を去った。
あんなにオカルト好きだったなんて知らなかった。
オカルト研究会にでも入ればよかったのに。
「さあ、今日はどうすっかな。・・・そろそろ潰すか。」
学校を出た純平は商店街を通り、大きく出在亜組と書かれた看板のある小さなビルの前に来た。
商店街ではすれ違う度様々な人から冷たい視線を浴びた。
悪名高い幸村の噂は街中に広まっているのだ。
「よし。」
幸村は躊躇いなくビルの扉を開けた。
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