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中へ入るとガラの悪い2人の男が待ち受けていた。
1人はスキンヘッドに縫いあとの入ったガタイの良い男。
もう1人は金髪のツンツン頭で鼻に幾つも痛々しいピアスを付けている。
「なんだぁー?お前。ここはお前みたいなガキが来るとこじゃねーんだよ帰んな!」
「ホーキ頭が下から喚くんじゃねーよ。」
「んだとゴラァ!!」
幸村はニヤリと笑った。
出在亜組最上階の一室。
白髪交じりのオールバックをテカらせた、サングラス姿のガタイのいいおじさんが奥中央の高そうな黒い椅子に、腰を深く沈め座っていた。
両隣には、幹部の中でも信頼を置くトップ2を置いている。
太い葉巻を口に咥えると、何も言わずとも右の男が火をつける。
「ふぅ・・・。なんだか下が騒がしいな。西城、見てこい!」
「はい。」
野太い声で返事を返した西城は無表情のまま部屋を後にした。
ガチャリ。
すぐに開いたドアの前には西城がいた。
相変わらず無表情な顔だがどこか様子がおかしい。
「おい、西城。何があっ・・・」
言い終わる前に西城は前のめりに倒れ込んだ。
後ろには微笑む不気味な青年の姿。
「ボウズ、何者だ。」
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