エピローグ

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***** 「?……ヤベ」 「んー?南方どした?」 「いや、弁当忘れてきた」 「あははっ。お前でもそういうヘマするんだな~。何か買ってくるか?」 「そうだな。その前に電話だけ入れておくか」  昼までにまだ一時間近く時間がある。  俺は家にいるであろう人間に心配を掛けないよう、昼食は買う事を伝えようとスマホを手に取った。  ん?……メールか。  しかもアイツから……?  軽く操作をして出た名前に驚きながら内容を確認する… 『朝の弁当配達中!昼ちょっと前に着くから体育館の入口注意して見てて!ヽ(`Д´)ノ』  ――マジか。  顔文字つきのメールに加え、わざわざ届けに来てくれると知り、口元が一瞬緩んだが…、  コート内で汗を流す人物を見て、なんでこの日に限って忘れてしまったんだと己を呪った。
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