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歩と桜並木を歩きながらそんなことを思い出していた。
(いつかこの桜が歩のことを連れて行くのかもしれない)
そんな変なことを考えて、自分で笑いそうになった。そんなおとぎ話みたいなことあるわけない。
「…おい、光?」
歩に呼ばれてはっとする。
「どうしたんだよ、俺の話聞いてた?」
「ごめん、ボーッとしてたわ。」
なんだよーと呆れたように歩が笑う。
桜並木を抜けて駅が見えてくる。いつものように改札を出て歩と別れ、電車に乗り込んだ。
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