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名も無き神によって転送され、着いた場所は何もなさげな平原、少し先に街が見えるからそこに向かえ、とでも言うのだろうか。
『あ、もすもす~?』
つい先程まで聞いていた声が頭の中に響く。
「んぁ……あぁ、念話ってやつか」
知識によると相手の魔力を知っていれば誰でも出来るそうな。
あれ、俺ってあいつの魔力知ってたっけ?
『俺とお前は同一人物だぞ?知ってるも何も、全くの同じだ』
あぁ、それもそうか。
んで、念話なんてかけてきてどうした?あの街になんかあるのか?
『鋭過ぎて怖いな。あんまりお前を人形のように動かしたくはないんだが…』
なんだ?世界を容易く壊しちゃうような兵器があの街にあるから回収しろって?
『いや、そういうのは特別無いな。あの街には何千年と捕らえられた女神がいる、ソイツを出来れば救出して欲しい』
お前がやれよ、と言いたい所だが…どうせ何かしらの理由で動けんのだろう?
『ご名答、すまんね』
はー、使えねぇ神様だ…。
『うるせぇ。名前はサフィル、天界の…ってハルウィティアにも天界があるし神界、とでも名付けておくか。神界の女神様の一人だ』
正確な居場所は?
『教えてもつまらんだろ』
堕天してしまえクソ神。
『ぱぱっと救出したら話にならん』
それもそうか…尺の都合って怖いな…。
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