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「あら、
杏ちゃん」
姿を見つけた瞬間
踵を返そうとしたのに、
目ざとく
見つけられてしまって
うんざりした。
……浦川さん。
「……どうも」
ぺこりと会釈すると、
椅子に腰を下ろしたままの
浦川さんは、
妙に嬉しそうにしながら
隣をパンパンと
指し示す。
私にそこへ座れと
言っているのか。
「やあ、お疲れお疲れ。
ちょうどいいから
相槌係になってよー」
「相槌係?」
「そそ。
俺、今日イイコト
あってねー。
でも、話す人いなくて」
「……はあ」
私でいいなら
そこの壁でも
いいじゃないですかと
言いそうになって、
慌てて飲み込んだ。
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