ほんの真実

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「そうだ、君達に素敵なものをあげよう。」 私は二人の胸の真ん中に手をかざした。 すると、少しずつ何かの絵が浮き上がってくる。 「お揃いの印だよ。」 二人はお互いに見える同じ印を見て、とても喜んだ。 「ありがとう!!」 「大切にするね!!」 そして私は二人を見送った。 嬉しそうに私の世界から旅立ってゆく。 これで、二人はずっと一緒だ。 これからも。 暫くは此処には来ないかもしれないが、まぁいずれまた此処へ来る事になるだろう。 きっと、深みを増した素直なままの笑顔で。 「あぁ、私のもう一つの趣味を教えてあげよう。」 不意に振り向くと、私の笑顔が光と影で深まる。 「それは、誰かを導く事だ。」 パタンッ 「さて、君は、何処へ行きたい?」
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