憧れの愛しい人

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さっきの女の集団の話し声が隣から、円になってそんな話をこそこそと始める。 「ねえー今日さ、みた?櫂琉くん!だっけ?」 「あれさ。似てない?兄弟なのかな…?」 だけど今日は翼裟くんじゃなく〝櫂琉くん〟のことを話していた。 けれどそれを聞いたことないあたしには話を聞いてビクッと反応した。もちろんあたしの情報では〝櫂琉くん〟の話なんて初耳。 興味も惹かれるあたしは耳を傾ける。 「っていうかさー翼裟くんのほうがいいよねー?」 「うんうん、うちもーやっぱ眼鏡には敵わないよー!」 「やっぱり翼裟くんかっこいい~!」 しかし〝櫂琉くん〟の話は終わっていて〝翼裟くん〟の話が進行していた。 微かに黄色い声が聞こえてきて、 遠くからも騒ぎ声がその話題に目を向ける。
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