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「じゃあ、そろそろ出るか」 「うん、そうしよっか」 二人揃って、椅子から立ち上がる。 「亜衣、今日は俺の家に泊まっていけるか?」 「ごめん、明日の仕事、朝早いから‥‥」 「‥‥そっか。最近、家に来てくれないよな。別に疑っているわけじゃないけど、飽きられたのか不安になる」 彼の言うとおり、彼の家へ行ったのは、一か月以上も前のことだった。 実際はない仕事などを口実にして断り続けていた。しかし、それは決して彼が嫌いになった訳ではなく、むしろ彼を愛しているからなのだ。 「不安にさせてごめんね。次に会うときは、絶対に泊まるよ、約束する」
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