0人が本棚に入れています
本棚に追加
「こらこら。ぼうや。ここは走っちゃだめだぞ」
腰を低くし、優しい声で話かけるドアマンに対し、近くのドアマンが慌てた様子で怒鳴りつける。
「あんた!その子は純一社長の息子だぞ。ぼうやだなんて呼ぶなよ!」
「えっ、社長の!?この子が・・・」
「あぁ、おぼっちゃまだ」
「それは失礼しました。おぼっちゃま」
頭を下げるドアマン。
そのときの優は、彼に驚かれたのは、単に、ドアマンが自分の存在を知らなかったからだと思った。
驚かれる理由は、『ほかに』あるとは思いもせず・・・
最初のコメントを投稿しよう!