逃れたい言い訳

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だから急いで教室に行こうと、心で即座に思った。 けれど、その途端―― 「おい…おいっ!」 そう低い声であたしを呼んで。 焦ってついてくる彼が肩に手を置くと、自然にあたしの身体は止まった。 「俺様」と偉そうに態度を見せるみたいに、あたしの肩を無理矢理、 自分のとこに振り向かせる彼はまじめにストレートに見るように顔を固定する。 そして心配するような偉い顔をあたしにみせる彼は、不安を抱えているような顔を一瞬にして表情を変え。 それを見て「不安なんてなかったのかな」と思った だけど彼とあたしがキスした感触が忘れられない出来事がふと脳裏に過ぎる。
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