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すると黒い軍服に似た貴族服を着た青年が剣を天に掲げたまま集まってきた沢山のネズミ達を連れて川のほうに歩いていくのが見えました。
人々はいったいネズミをどこへ連れて行くのだろうと口々に言い合いながらその後に続きました。
そしてその群衆の中には町長さんもひっそりと紛れ込んでいました。
川に着くと青年は川に背を向けてネズミたちに剣を向けました。
「ここまで来れば町に被害は出ませんね。しかし、こうも上手く私を誘導できるとは思っているわけありませんよね?」
そして最後に小さく町長さんと付け加えましたが誰にも聞こえませんでした。
青年がそう言うとネズミたちはさっきまでの従順さが嘘だったかのようにあとからあとからやってきて次々に青年へ襲い掛かっていきました。
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