0人が本棚に入れています
本棚に追加
「真面目」というようには思えない目だが、こちらに違和感を覚えるほど強烈とした瞳をジーと見つめているんだから。
そんな翼裟くん、見抜かされるような目でジーッと見つめてくる。
翼裟くんはあたしの事
〝わかってしまう〟のではないかと思えた。
だって、こんなに見つめられたら―――あたしの心臓が止まらなくなる。
でも、翼裟君に何もされていない心一は相変わらず〝ヘッチャラ！〟と言わせるようなご機嫌な顔をする。
〝余裕だぜ？〟といっているような笑みを浮かべ、
「ま、俺になんかそんなにやっても…無理だって言いたいんだろう？相変わらずおもしれぇな！」
言葉通り。笑顔を向けて言うが、
「…フッ」
翼裟くんは、急に獲物を狙ったみたいな眼つきを向けてあたしに意味不明な笑みを浮かべた。
最初のコメントを投稿しよう！