天窓の追想

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朝になれば、少女は気づいてしまうだろう。 客を取っている間に見ていた星空が、もっとも自分を満たしてくれていたのだと。 もう何処にも行く宛などないことを。 その日を暮らすための手段が、一つしかないことを。 しかしその日は、 その夜だけは、ただただ朝まで安らかに眠った。 end
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