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「やっぱり、本当にそんな事…してないのかなあ…?」
裕未はあたしの目を睨み、「わかんないの?」と呆れた声で毒舌を吐くと、手を離し視界が元通りになる。
「あんたさ!櫂琉くんが、よ!?!?滅多にキスとかすること無いんだから!!」
そんなあたしは不安が募るまま溜息を吐いた。
「だって…そうしか考えられない…」
不安も混ざりながら言うあたし。
だけど裕未はあたしに目を向けてジーッと見つめると、「ばかじゃないの!?」と怒鳴りはじめた。
「あんた、それでも女!? 助けてくれたのに、素直にならないって妃奈はおかしいの!」
その大声はさすがにでかすぎて、
皆はあたしのほうへまた視線を向けるけどそれを気付かないまま続けて話す裕未。
「いいっ!?櫂琉くん、に助けられたこと感謝しないとダメ!」
「…はぁ」
そ、そんなー!
怒鳴り散らかしている顔は、
普通の裕未ではなく〝鬼〟のような顔していう。
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