試みる踏み出し

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心配した顔の祐介くんは顔をガラッと真顔に一瞬して変えながらも口を開く。 「だって…俺達が守るのが役目なんだ。組の名はよくないという意味だけど本当はキューピットだから。」 「え…」 〝キューピット〟? 櫂琉くんはあたしが捨て鉢従弟庵な奴とキスしたあの時助けてくれた。 あれは本当だったんだ。そう実感した。 改めてこんな奴が優しいってわかった気がする。 口が緩み、笑みを浮かべると彼も口元を少し上げ微笑む。 「俺達は、良くない方を良い方にするチームが集まってる。だから…俺達は最高だと思うんだよね」 フッと笑いながら言う祐介くん。 〝最高〟という祐介くんの声があたしの頭に響く 本当に思っているからこそ。目指しているからこそ、本当の意味を知っているのかもしれない。 でもそう思ったら感触が一瞬の溜息で、スーッと伝わってくるような感じが気持ちよかった。 「…本当に考えてるんだね、祐介くん」
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