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私が体験した事を出来るだけそのまま文章にして伝えたいも思います。
私は某大学の一年生だった。親元を離れ、寮(正しくは寮とは言えないが、語彙力がないため、寮とする)生活を始めた。初日は不安で潰れそうになっていたが、暖かみのある先輩、寮母さん。人見知りな私に、皆が優しく接してくれた。お陰さまで一週間後には不安はほとんどなく、愉快な学生生活の幕が開けようとしていた。
しかし、ある真昼時。問題は起こる。
床が。テレビが。タンスが。天井が。
大きく揺れたのだ。
ベットの下に隠れるとか、何かを掴むとか、安全を確保するために行動することは、一切出来なかった。ただ、恐怖で固まっていた。
数十秒後、揺れは収まり、寮生が次々と安否確認のために飛び出してくる。
大丈夫か! 怪我をしている人はいないか!
食器やテレビが割れる事はあれど、怪我をおった者は私の下宿先では誰もいなかった。
ああ、良かった。
安堵しながら、強がって笑いながら地震について某通話アプリで「地震キタッターwww 」とか「安○の自然怖しwww 」と、古郷の仲間達に送っていった。
それからは余震が幾度も続いた。しかし、一番最初に襲ってきた揺れほどではなく、少し揺れる程度で、気に止める事はなかった。
そう、私は『地震』を舐めていたのだ。
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