第1章 

2/7
前へ
/12ページ
次へ
子供は嫌いだ。 だけど、笑顔は好きだと思う。 母親と手を繋いで「ねぇ~ママ~」と甘え 「な~に?」と笑顔で返す。 そんな何処にでもある風景に微笑ましくて 苦しくて 嫉妬してしまう。 「ねぇ、聞いてる?」 「玲花?聞いてる?」 ハッとして隣を見ると、怪訝な顔をした同期の結羽。 「ごめん!ボッーとしてた…何の話だったっけ?」 「だから!イケメンでエリート君が帰ってくるのよ!日本に!」 あぁ、そういえば今日の話題はこれで持ちきりだったな…と、キラキラ笑顔で噂をしていた後輩達の事を思い出した。 「何度か見たことあるけどさ~マジでイケメンよ!」 隣で興奮している結羽は私の苦笑には気づかないらしい。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加