第 14 章 骨折

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「へえ・・・夫婦?」 小田島君がクロゴと私を順番に見る。 「いや」 クロゴが不機嫌そうに言った。 「恋人?」 小田島君は面白そうに訊いてきた。 「まさか」 私が答える。 クロゴが更に怖い目つきになった。 「つべこべ言わず、早く診察してくれ」 「・・・レントゲン室へ」 小田島君は真顔になって、後方に立っている看護師を振り返り、そう告げた。 レントゲンを撮り、それが出来上がるまで廊下の長椅子で数分待った。
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