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「あ…………昴くん
これ何？」
さっきまで落ち込んでいたかと思ってたのに
紗耶乃の真っ黒の瞳は
テーブルの上に置いてある紙の束に移っていた
「ああ 今度の小説」
「へぇ できたんだ」
パラパラとめくり出す紗耶乃
「こんなの書けるって凄いね」
「そうか？」
「昴くん 小説家になれるよ」
「いや 好きで書いてるだけだからさ」
紗耶乃の手からその紙の束をすっと抜き取る
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