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ジョージが口を開いた。
「うちの班が第2位だけど28分だから、だいぶタツオに水をあけられたね。タツオ、きみの班の戦力分析はどんな感じだ?」
しばらく口をつぐんで、タツオはいった。
「うちの班が一位になれたのは、いくつか特記戦力を抱えていたからだと思う。まずカケルの狙撃手としての腕、実戦で経験を積んでいた佐竹さんの80式運用の練度、それに自分ではよく働きがわからないといっていたジャクヤの力だ。ぼくは戦闘中に敵がはっきりと見えることが、こんなに優位だとは思いもしなかった」
ジョージがうなずいた。
「ああ、それはぼくも驚いた。タツオの戦闘が終わった後で、ぼくは敵方の何人かに尋ねてみたんだ。なにかいつもの訓練と変わりがあったのかって」
クニが驚いていった。
「おれたちが全員戦死してるときに、そんなことしてたのか、さすがジョージだな」
「いや、天童くんの能力はまだ計り知れないからね。ちょっとした調査だ」
戦闘時の運を左右するという天童家の呪術(じゅじゅつ)だけでなく、いかなる場合にも発揮されるジョージの冷静な分析力も、ぜひ手元においておきたい戦力だとタツオは思った。テルがいった。
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