灰まみれ

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ルピア@rupi-a いろいろあって、むしょくになるました。しくしく(ノД`)・゜・。    そんなコメントに「あんな投稿したから当たり前だろ」とか「反省しろ」とかいう返信がどっさり来ている。世の中には自分はとっても小さい存在で、こんなに大きな悲しみでも誰も大したことないことを、改めて知った。みんな何もわかってない。  SNSにすっかり幻滅しながらスマホをバックにしまう。  私の荷物は小さなトランクにすっかり収まった。収まらなきゃ困るのだけど、これしか思い出がないのかとむなしくなってしまう。  お姉さまたちには目ん玉が飛び出すくらいの多額の退職金とノンドミア家の家紋がついた開閉できるペンダントをもらった。ペンダントの中にはなんだか高そうな、模様のついた指輪が入っていた。  確かにありがたいし、助かるし、泣きそうになったけど、なんだか釈然としない。こんなにお金とかたくさん出しちゃってお姉さまたちは大丈夫なんだろうか。私を雇ったままのほうが損しない気がする。無理にでもこんなお金断ったほうがよかったのかな。  ・・・・そんなこと考えても仕方ないか。もう電車の中だよ?  行先はノンドミア家から遠く離れた場所にあるルマンド市。お母様の古い知り合いが経営しているホテルで雇ってもらえることになった。お姉さまたちはその経営者もホテルも全然知らないらしく不安はある。  ・・・考えてみると私はホテルってものを見たことがない。人が泊まる場所だというのは知っているけど、それ以外は全く知らない。泊まるって、人がどういう風に寝たりするの?ていうかそこで働くって何するの?  やばい、不安が膨らんでいくよー。
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