第1章

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「もしもし?母さん?」 「え?」 「俺だよ、俺!母さん!」 「和也?和也なの?」 「そうだよ!和也だよ!」 「やだ、びっくりしたわ。久しぶりに聞くのに切羽詰まった声して。」 「ごめん、母さん。緊急事態なんだ。助けてほしいんだよ!」 「ど、どうしたの?何があったの?」 「実は…、言いにくいんだけど、会社の金を使い込んじゃって…」 「何ですって!?あなたって子は!子どもの頃からだらしなかったけど、大人になってこんな…。他人様のものに手をつけるなんて情けなくて、もう…」 「お小言は後でいくらでも聞くからさ。300万ほど貸してもらえないかな。」 「そんな大金!」
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