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まさに、その原風景を思い出して私は書いていた。
「そうですか。これでいいのですか」
私はこくり、と頷く。
「ええ。他に有りますか? さすがに、コレだけだと枚数が少ないので。章を8か10くらい立てたいですね。とりあえず、1つ目はコレで行くとして、あと10枚くらいは欲しいところです」
良い、と言ってくれたのは有り難い事だけれど、試しに書いた原稿は僅か10枚足らずで、なにぶん初めての事なので、それ以上は無い。
「解りました。後10枚くらいは、そうですねぇ……。日本の四季を書いてみますよ」
私はのんびりと約束を交わした。絶対ですよ! 締め切りは1週間後ですから! なんて言いながら、佐藤さんは酒饅頭を頬張って、私は微笑ましく思う。
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