第16章 振り切る

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そんなことをした次の日には、またこうして他の男の人と会うわけで、本当にこれっていいのかな?と不安な気持ちにはなる。さすがに。 修介も少しその辺が気になるらしく、ふと探りを入れてきた。 「…桐子、そっちの彼とも会ってるんでしょう?だったら」 「うんまぁ…、いろいろ経緯があって。週の半分くらいはもともとその人の部屋に泊まってたから。関係ができるまでは半年くらいかかってるけど」 その経緯が気になる、という表情を見せた修介だが、今はその話は…。わたしが遭った『被害』の話にも関わっちゃうし。 「じゃあ、今でもその人の部屋に泊まってるってこと?…ねぇ、教えて欲しいんだけど」 ベッドの上でわたしを抱き寄せて耳許で囁く。 「…一番最近にその人としたの、いつ?」 わたしは思わず修介の顔を見た。 …嫉妬してる、怒ってる、って様子では…、ない。むしろ。…興奮してる? 修介は喘ぐように唇を押しつけて来た。この感じ。 彼、絶対欲情してる。 「…昨日…」 熱くなった身体を擦りつけられながら掠れた声で答えると、修介は更に興奮した様子でわたしの身体を弄りながら少し意地悪く囁き続けた。 「昨日の今日?…じゃあ、この身体は、昨日その男の人にされた身体ってこと?…こんなこともされたの?…ここも?」 「あっ、あぁん…っ、駄目ぇ…」 彼に言葉責め混じりにいいように弄ばれながら、わたしは内心呻いた。 そう言えばそうだった。…この人、ドS気味の結構な変態だった…。 わたしの脚を大きく開かせて間を焦らすようになぞりながら苛めてくる。 「口ではされたの?…どこをされたかちゃんと教えてよ。正直に言わないと…」 「…あぁ…、そんなぁ…、んっ、いやぁ…っ」 わたしはのけぞり、身悶えた。ああ…、もう、そんな風に。 …焦らさないで…。 「あっ、下…、そこを、口で、されて。…あぁ…ん」 「こんな風に?」 彼が舌を這わせる。わたしは身体を震わせ、声を上げた。ああ…、すごい、気持ちいい。…けど。 …切ない…。 「こうやって、舌でされたの?…ここも?…ここ、とか」 「あっ、あっ、駄目っ、いっちゃう…」 本当に我慢できなかった。わたしはそのまま身体をびん、と突っ張らせ、びくびく激しく震わせていってしまった。 しばらくぐったりと仰向けに横たわったまま、しどけなく息をついていた。修介が覆い被さるようにわたしを抱きしめる。 「…ひどいよ、あんなの。…もう」
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