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すごく恥ずかしいけど、ここまで伝えたら、次は今の気持ちを伝えなきゃ……
「武瑠…」
覚悟を決めてこの前の返事をしようとしたら、フロントガラスにポツンと水滴が当たった。
ポツポツと降っていた雨が、やがて本格的な降りになる。
さっきまで見えていた海はもう全く見えず、まるでこの車だけがポツンと世界に取り残されたような錯覚に陥る。
「武瑠、あのね。
今日も言った通り、武瑠が私を好きな事が信じられなかったの。
でもね、それでも私は武瑠を諦めることが出来なかった」
私は目をつぶって、一気に話した。
「私は、武瑠が好きです。
だから、これからも武瑠とずっと一緒に過ごしていきたい」
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