第3章

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大丈夫と言うと、行く前に連絡をすると言われた。 『もしかしたら遅くなってしまうかもしれません。出発前に連絡入れます。』 「わかった。無理言って悪かったな。」 そう言うと、大丈夫だと返事がくる。 『では、明日に。』 「ああ、また明日な。」 電話を切って、ひとまず解決への一歩かと思った。 「雄二、明日、翼が来る。」 「翼?」 あれ?雄二は知らなかったか? 「唯の弟。雄二は会ったことなかったか?篠崎の音信不通の友達でもあるんだ。」 「これまた凄い繋がりだな。俺は会ったことないよ。放っておけない蝶哉が手助けしてあげようと?」 苦笑いで頷く。 俺の性格さえも雄二はわかっているんだろう。 本当によく見てると思う。 「篠崎は会いたいらしい。翼のほうは話を聞いてみないとわからないなと思ったんだ。来る前に連絡すると言ってた。」 「確かに、片方の意見だけを聞くわけにはいかないよな。時間は決まってないんだろ?連絡来るまではこっちの仕事してくれ。明日は事務作業でも大丈夫だからな。蝶哉のやることは多いんだ。任せられることは任せて自分にしか出来ないことだけやったらいい。」
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