背中に降る災難

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健太にかかっていたら、多分発狂していた。 あっちゃんが店員さんに頼んでくれたタオルで髪と服を拭く。 私たちは全く関係ないのに、なぜか一緒に注目されてしまって。 近くのテーブルの人がクスクス笑っている。 本当に恥ずかしい。 「千尋、大丈夫か」 「うん、水だから大丈夫」 心配してくれるあっちゃんに笑顔を向けた。 「迷惑かけて申し訳ない。坊主、大丈夫だったか」 健太は何が起きたのかよくわかっていないようで、ただ大きな声と突然テーブルに水が飛んできたことに驚いているだけ。 .
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