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帰ると思っていたのに、診察が終わるまで待っていてくれるらしい。
車を降りて救急受付に行くと、志穂先生と白衣姿の彼氏さんが待ってくれていた。
他に患者さんもいないらしく、ロビーは静かで。
「志穂先生」
一気に気が緩んで泣きそうになった。
「ほら、泣くのはあと」
「はい」
「急患でいっぱいだったら俺が診ようと思ったんだけど、この通り暇みたいだから小児科の先生に診てもらおう」
「ありがとうございます」
志穂先生に促されて、診察室に健太を運んで診てもらう。
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