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「そうだ、去年甥っ子とやった花火の残りがみつかったんだけどやるか?」
「花火ですか?」
「去年のだから、火が点くかはわからないけど」
「花火なんてもう何年もしてないからやりたいです」
「じゃあ、行こう」
「はい」
私が落ち込んでいるんじゃないかと気を使ってくれて、やっぱり優しいじゃないか。
じょうろを片付けて一応身だしなみを整える、
戸締りをして部屋の外に出ると、花火を持った東野さんが廊下の手すりにもたれるようにして待ってくれていた。
「お待たせしました」
「いや、行こうか」
「はい」
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