恋の花火-2

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そんな些細なことに気がついて、元気づけてくれるなんて本当に優しい人なんだな。 ほとんどの花火を使い切り、ようやく線香花火を取り出した。 ふたり並んでしゃがみこむと静かに火を点ける。 小さく火花が弾けて、そして赤い玉が膨らんで、落ちた。 「あのさぁ、さっき来ていたやつ……」 「健太のパパがどうかしました?」 「いや、その人じゃなくて……」 「あっちゃんのことですか?」 東野さんにしては歯切れが悪い。 なにか言いにくいことでもあるんだろうか。 .
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