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健太は先生達の手を両手にしっかり握って、私なんて忘れてしまったみたいに楽しそうに歩いていく。
どうせ私より先輩の先生たちのほうが、子供の扱い上手いですけどね。
どんどん先を行く健太たちを、1番後ろから眺めながら志穂先生と並んで歩く。
「健太くん、ずいぶん彼に懐いてるのね」
「そうですね。よく遊んでもらっています」
土曜日に朝から健太が押しかけていくから、断れなくなって困っているんじゃないかとちょっと気になっていた。
だけどまた自分から健太に土曜日って言っていたから、困っていはいないんだよね。
「そのために金曜日に飲みに行かなくなったなんてね」
「びっくりです。初めて知りました」
「でも理由は健太くんだけなのかな」
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