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チャイムを何度も押す音。
ドアを何度もノックしている。
うちじゃなくて東野さんの部屋のほうから聞こえる。
「なにごと?」
まるで借金取りでも来ているみたいだ。
眠っている健太を起こさないように静かに玄関に向かった。
こっそり玄関ドアに耳を当てて様子をうかがうと、どうやらようやく東野さんが玄関に現れたらしい。
「誰?」
「あなたこそ誰なの?」
「ここの住人だけど」
「千尋先生は?」
「は? 誰だよ千尋先生って」
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