彼の覚悟

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将来子煩悩になること間違いない。 やばい、また例の発作が出始めた。 東野さんを好きかもって気持ちが、とめようと思っても勝手に顔を出す。 「別に俺しかいないから俺で手を打てって言っているわけじゃないんだから、そこで急に黙るの止めてくれる?」 私が妄想に浸っていたことで、東野さんを拒否しているように見えたようで。 「全然そういうんじゃないんです。ただちょっといろいろ考えちゃって」 「なに? 俺でいいかって?」 すっかり食べ終えたお皿を端に避け、テーブルに片肘をついて上目づかいみたいなことされたら、言葉に詰まる。 期待させるの止めて欲しい。 .
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