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「反対のお隣さんには言った記憶があるんだけど……。いい忘れたの、かも?」
あのときは挨拶の前に会っていたし、きっと言ったつもりになってしまっていたのかもしれない。
「勘弁してくれよ」
大きなため息を吐かれたって……。
健太を預かっていようといなかろうと、お隣さんとこんなに親密になる予定ではなかったんだから。
少しの間のことだし、ね。
「おい、お前は健太がいないと千尋とはいられないのか」
「そんなわけないだろ。健太がいなくても千尋と一緒にいたいと思っているよ。だけど千尋に健太がいるなら、健太を含めて千尋だって……」
そんな風に考えてくれていたなんて思わなかった。
しかも普通ならこんな言葉口にしそうにない人なのに。
あっちゃんのおかげで聞くことが出来た。
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