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きっと今頃みんなでご飯を食べながら私たちのことを話しているんだろうな。
「全然知らなかった。あっちゃんなんにも教えてくれないんだもん」
「悪かった。だからもう泣くなよ」
私の背中をさすってくれる優しい手が嬉しくて、東野さんの胸に飛び込んだ。
「颯太さんが泣かせるから……」
「俺のせいか」
顎を持ち上げられて、目が合った東野さんはとても優しい目をしていて。
目を逸らせずにいたらそのまま唇が下りてきて、優しく触れるだけで離れていった。
「機嫌直ったか?」
「まだ。もう一回して」
ふって笑って今度はさっきよりも長い口づけが舞い降りた。
fin
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