20 新しい兄妹たち

新しい兄妹たち

「まぁまぁ、そういうところも篤史君の可愛いところなんだから」

拗ね始めた篤史に新しいビールを注文してなだめだしたのは礼二さん。

拗ねさせた張本人だけど。

そんなことはどうでもいいらしい。

結局いいコンビだ。

「もう１回、僕たちに弟が出来ることを祝して乾杯しようよ」

「そうだな、颯太に乾杯だ」

「乾杯」

姉貴しかいなかった俺に、兄貴がふたりも出来た。

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