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「遊ぶ?」
「ボク、いつもひとりで、あそびあいてがいなくてさびしいんだ。だから、あそぼう!」
「そう言われても……何をすればいいんですか?」
普段、子どもと接したことがない早由香は戸惑った。
「そうだなあ~……そうだ!おにごっこしよう。ボクをつかまえられたら、お姉ちゃんのかちだよ」
「そ、それでいいんですか?」
「うん。じゃ、スタート!」
と、言うや否や、キュムの方から早由香に向かってきた。
「えっ、えっ!?」
思いがけない相手の行動に、立ちすくむ早由香。キュムは低空飛行で一気に彼女に近づき、
「それっ、スカートめくり!」
「きゃあっ!!」
すれ違いざまにバサッと勢いよくスカートをめくるキュム。慌ててスカートを押さえる早由香。
「な、な、何をするんですか!?」
早由香は顔を真っ赤にしてキュムを睨む。
「なにって、スカートめくりをしたんだよ」
「そ、そんなことは、分かっています!!何で鬼ごっこなのに、私のスカートをめくるんですか!?」
「お姉ちゃんがスカートはいてるからだよ。それに、みこさんのパンチラなんてレアものだよね。さーて、こんどはどこから、めくっちゃおうかな~」
「うっ……」
回りを飛び回るキュムの言葉に反応して、スカートを押さえる早由香。
しかし、よく考えてみれば、追いかける役の彼女が狙われるという、おかしな図式である。
「よーし!」
先ほどと同じように、低い位置から飛んでくるキュム。
「させません!!」
前屈みになって、スカートを防御する早由香。だが、途中で軌道を変え、
「とみせかけて、おっぱいターッチ!」
「ひゃあんっ!!」
スカートに気を取られていたため、早由香の胸はノーガード状態。あえなくキュムの両手の餌食となった。
「わーい。ひっかかった、ひっかかった」
「うう~~っ!!」
「お姉ちゃんのおっぱい、ふかふか~」
「……こ、この~~っ!!」
恥ずかしさと悔しさで、カッと頭に血が昇った早由香は、飛び回るキュムを一目散に追いかける。
ようやく鬼ごっこらしくなってきたようだ。
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