ことの発端

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「どうしたんでしょう……店主さん、いつもと様子が違いますね」  早由香は怪訝に思いながらも、店主が用意してくれた椅子に腰かける。 「まあ、次の予定まで少し時間はありますし、店主さんのお話、読ませて頂きましようか」  そして本のページをめくったその時だった。  まばゆい光が、そのページから発せられたのだ。 「な、何っ!?きゃああああああああああーーーーーーーーーーっ!!」  強烈な光は早由香だけではなく、書店内すべてを埋め尽くした。  そして、光が収まったときには、早由香の姿はなくなっていた。 「……………」  奥から戻ってきた店主は、早由香がいなくなったのを確認すると、店の入口の戸を閉めてcloseの札をかけ、再び店の奥へと戻っていった……
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