告白。そして……

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「で、でもさっき予定があるって言ってたんじゃ……」 「その予定はキャンセルします。もっと大切な予定ができたので」 「いや、でもまだ営業中だから……」 「お店の札が、すでにcloseになっていますよ。今日はもう閉店にするのですよね?」 (……そ、そうだ……本の世界に入った早由香ちゃんを見守るのに専念するために、さっき閉めたんだっけ……) 「早く用意をしないと、店主さんが私を無理やり(異世界に)誘拐して、(自分の作った魔物を使って)いやらしい悪戯をしてきたって、SNSで拡散しちゃいますから」  早由香はプイッとそっぽを向いて、自分のポシェットからスマートフォンを取り出して見せる。 「ちょっ!?さ、早由香ちゃん、さらっとシャレにならないこと言わないで!!……って、早由香ちゃん、性格変わってない!?」 「店主さんのせいですよ。私の心と身体は、店主さんの作った悪い魔物たちのせいで汚されてしまいました。だからきっと、私はおかしくなってしまったんです……」  店主に背を向けたまま、両手で自分の身体を抱きしめ、悲しげな声を出す早由香。だが、これは彼女のささやかな“仕返し”の演技だ。  そうとは気づかず、負い目がある店主はオロオロしてしまう。  「わ、分かったよ。今、準備するから、待ってて」  店主は、どたばたと店の奥に駆け込んでいく。
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