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三蔵が冷蔵庫をあけ、中をみる。
「悟空の酒ってどれだっけ?」
「確か一番上に置いてあったと思いますけど、勝手に飲んでいいのですか?」
「いい、いい。いつも勝手に拝借してるからね。返してはないけど。」
三蔵は冷蔵庫から『悟空』と書かれた酒の瓶を取り出す。
「鈴ちゃんも飲む?」
「いえ、あたしは・・・。」
そ、と冷蔵庫の扉を閉め酒を飲む。
「あんまりいい奴じゃないや。」
文句をいいながらも全てを飲み干した。そのとき、外から悟空達の悲鳴が聞こえた。
「な、どうした!?」
三蔵と鈴が外に出て洞窟の中をみる。
「悟空ー!悟浄ー!八戒ー!」
声は響くが返事はない。三蔵はもう一度呼ぶ。しかし返事はない。
「奥に行ってみるか。」
「え、危険じゃないですか?」
「大丈夫、鈴ちゃんはここで待っていて。」
「いえ、あたしも一緒に行きます。」
「え、でも・・・。」
「平気です。あたし、アンドロイドですから。」
そう言って鈴は洞窟の中へと進んでいく。三蔵も後からついていく。三蔵はポケットからライトを出して奥を照らした。
「毒蛇でもいたかな?」
奥に進んでいくと、開けたところに出た。
「行き止まり?」
辺りを見ると、道がなかった。
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