20人が本棚に入れています
本棚に追加
「こりゃ廃墟になってるぞ?」
三蔵が記憶していた町はみる影もなく消えていた。
「もしかしたら部品が落ちているかもしんないから探してくるよ。いくぞ、八戒。」
「はいよ。」
悟浄と八戒は砂漠を進んでいった。
「さて、帰ってくるまで休むか。」
悟空は車に入ろうとしたが三蔵に止められた。
「なあ、あそこに何かいないか?」
「え?こんな消えた町に誰か住んでんのか?」
三蔵が指をさした方向をみると砂が盛り上がっていた。
「何かあるみたいだが・・・掘ってみるか。」
三蔵が砂をかき分ける。
「物好きだねぇ。こんな熱い砂を触るだなんて。」
「ん?」
三蔵が砂以外の何かに触れた。手を入れ引っ張りあげると、
「く、重いな・・・。て、お、女の子?」
「なんだと!?」
三蔵は砂の中から女の子を引っ張り出した。
「ただいま~。」
悟浄と八戒が腕一杯の部品を抱えて帰ってきた。
「結構見付かったよ。これならなんとかなるけど、やっぱり大きな町に行って修理しないと。」
部品を適当に置き、悟浄と八戒が車にはいる。と、見慣れない光景があるのに気が付いた。ソファーの上に女の子が寝ていた。
「え、どうしたの、この子?」
最初のコメントを投稿しよう!