~水月カナトside~

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あぁ…。面倒くせなぁ…。 『ガーディアン』…か。 オレがなんで そんなもんにならなきゃならないんだよ。 はぁ…。 突然、どこからか スーツを着た紳士風のヴァンパイアがやって来て 用意されてた新品の制服を渡され ココまで連れて来られて 今は学校近くの どなたか様宅の屋根の上で寝っ転がって 今日の月を見ながら溜め息しか出ない。 満月かぁ…。 満月はオレ等にとったら渇きがピークになる。 喉が渇くな…。 風に吹かれて甘い人間の匂いがした。 本能で起き上がって辺りを見渡す。 アレって…うちの制服か? 走ってるのは女? うちの制服着た人間!? 有り得ないだろ? チャイムが聞こえ女はうなだれた。 女が顔を上げた時 月に照らされて女の顔が鮮明に見えた。 オレは一瞬、時が止まった。
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