2章~『終わりと始まり』~

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『いつまでもアヤメは僕の大事なお姫様だよ』 そう言って アタシの瞼にキスを降らせてくれた。 アタシは それが嬉しくて 彼の腰に腕を回して満面の笑顔で抱き付く。 『アタシも大好きよ…シュウ…』 彼はアタシを大事そうに抱き締め返してくれる。 そして アタシ達は、お互いの首に牙を立てる。 ヴァンパイアは 好意のある相手の血を欲する生きモノ。 愛していればいるほどに  相手が欲しくなる。  人間で言うとこの性行為に似てるのかも知れない。 その快楽に溺れていく。
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