未来から来た恋人と息子

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『美佳が具合が悪いから仕事を休むって克巳から電話があったんだ』 『克巳はどこにいるの?』 『知らない』 『克巳のことで話があるの今から家に行っていいかしら』 『いいよ』 『じゃあ今から行くわね』 電話を切ると美佳は携帯を鞄の中に入れ歩き始めた。 同じ頃、雅は浴室でシャワーを浴びていた。 3分後、濡れた身体をバスタオルで拭くと下着を着て浴室を離れ寝室に行った。 『晃、服を出してくれないか』 『知り合いが来るんだろ、俺がいない方がいいんじゃないのか』 晃はタンスの中から衣服を取りだし雅に差し出した。 雅は衣服を受け取り着ながら『別にいても構わないだろ』と言った。 『お前がいいならいいけど』 『美佳はお前がいても何も言わないよ、心配するな』 雅は晃に抱きつき首筋にキスをした。 『もうすぐ知り合いが来るんじゃないのか、ダイニングに行ってた方がいいんじゃ…』 『そうだな』 首筋にキスをしていた雅は晃の衣服の中に手を入れ触れ始めた。 『雅、やめろって…ああ…』 『感じやすい身体になったな晃』 『雅…』 火照った顔で雅を見つめると晃は激しく唇を重ねた。 それから暫くしてインターホンが鳴った。 『んん…』 唇が離れると晃は雅を見つめた。 『続きは今夜な』 『わかった』 『お前はここにいろ』 『どうして?』 寝室を出ようとする雅に晃は問いかけた。 『エロい顔を美佳に見せられないだろ』 雅は寝室を出ていき玄関に向かうとドアを開いた。 『出勤前にゴメンね』 『気にするな』 美佳を中に入れ上がらせると雅は美佳をダイニングに連れていった。 『本当に来てよかったの?』 『いいよ、何で?』 『靴があったから』 『あれは俺の靴だ…それより克巳のことで来たんだろ』 雅はソファーに座った。 『…うん…』 美佳はテーブルの椅子に座った。 『克巳、帰ってこなかったのか』 『うん…メールも電話もしたんだけど連絡がないの…雅、何か知らない?』 『たぶん未来から来た明夫と一緒にいるんじゃないかな』 『どうして明夫さんと…』 『知りたいか、2人の関係を』 『知ってるなら教えて』 『待ってろ』 ソファーから立ち上がると雅は寝室に行き机の引き出しから写真を取り出すと寝室を出てダイニングに行った。
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