未来から来た恋人と息子

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『お待たせしました、空いている部屋がありますので泊まれます、203号室の鍵です』 『ありがとうございます』 受付の女性から鍵を受けとると明夫と蛍は203号室の部屋に行った。 ー203号室ー 明夫は鍵を開けドアを開くと先に蛍を入れ続けて明夫が中に入るとドアを閉めた。 『何か食べれるものを買ってくるから、蛍君は休んでろ』 『はい』 『具合が悪くなったら受付に知らせろよ』 『わかりました』 蛍はベットに近づき靴を脱ぐとベットにうつ伏せで倒れた。 明夫は鍵を持って部屋を出ると受付に行った。 『すみません』 『はい』 『出掛けたいんですが』 『わかりました、鍵をお預かりします』 『連れが具合が悪くて休んでいるので、何かあったらここに連絡をください』 明夫は電話番号を書いた紙と部屋の鍵を差し出した。 『わかりました』 受付の女性が紙と鍵を受けとると明夫はホテルを出ていった。 ー克巳と美佳の家ー 『ただいま…』 克巳はダイニングに行きソファーでテレビを見ている美佳に声をかけるとテーブルの椅子に座った。 『お帰り』 テレビを消しソファーから立ち上がると美佳は克巳に近づいた。 克巳は椅子に座ったまま無言のまま美佳に抱きついた。 『急にどうしたの?』 『……』 『仕事場で何かあったの?』 美佳は克巳の肩に触れた。 克巳は美佳の顔を見つめながら『セックスしないか』と言った。 『どうしたの急に』 『嫌か?』 『嫌じゃないけど』 『美佳…』 克巳は美佳の腕を掴み寝室に連れていくとベットに押し倒し唇を重ねた。 ー203号室ー 『何でだろ、力が抜ける』 ゆっくりと身体を起こした蛍は消えかけている両手に驚いた。 『両手が…』 『蛍君、具合はどうだい』 荷物を持ったままベットに目を向けた明夫は蛍の姿に驚き荷物を床に落とした。 『明夫さん、俺…』 『どうしたんだ…』 『俺にもわからないよ』 『蛍君!』 明夫が消えていく蛍の身体に触れようと手を伸ばしたその時、蛍は姿を消した。 『嘘だろ…』 明夫はベットに座りうつ向いた。 その頃、克巳は美佳と愛し合っていた。 『克巳…』 『美佳、愛してる…美佳…』 克巳と美佳は愛撫に気持ちよくなりぐったりとなった。
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