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希結が部屋から消えてすぐに部屋の扉が開かれ一人の女性が入ってくる
「あなた・・・?希結は・・・?希結はどこに行ったの・・・?」
「天音か・・・たった今希結には魔力が一切無いということが判明したのでな・・・魔境の森へと転移させた」
「危険度SSSの魔境の森に!?何を考えているの!」
男の言葉に激昂し声を荒らげる天音と呼ばれた女性が視認できる程の魔力を身に纏わせる
そして、魔法を使おうと声を出そうとした瞬間──
「安心しろ・・・全て忘れる『メモリージャック』」
一瞬にして天音に肉薄し、彼女の額に指を添えると辺りに硝子が砕けるような音が響き渡る
それと同時に天音が目を見開きその場に崩れ落ちた
「全く・・・おい!弦士!今すぐに俺の部屋に来い!」
と男が屋敷に響き渡るような大声を上げると、部屋の扉が開き
背の高い初老の男──弦士が部屋の中に入ってくる
「来たか、天音を部屋に連れて行ってくれ」
「承知致しました、鎧亜様」
「ああ、あと聖を呼んできてくれ」
弦士は命令に頷くと天音を抱えて部屋から出ていった
弦士が部屋から出ていくのを確認すると鎧亜は近くのソファーに座り聖と呼ばれた人物が来るのを待ち構えた───
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